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S.Cai*; 長谷川 明; 中川 庸雄; 菊池 康之
Journal of Nuclear Science and Technology, 27(9), p.844 - 852, 1990/09
JENDL-3のガンマ線生成データを、ORNLのスペクトル実験と比較してテストした。JENDL-3のテスト版(JENDL-3T)のデータは、主として理論計算で評価されており、熱中性子捕獲によるガンマ線スペクトルの構造をうまく再現できなかった。ENDF/B-IVはこの構造をかなり良く再現している。一方JENDL-3Tは高速中性子反応によるガンマ線スペクトルを良く再現している。但し、Ca、Fe、Tiでは4~6MeVのガンマ線エネルギー領域でスペクトル過大評価している。熱中性子捕獲によるガンマ線生成データは、今回のベンチマークテストの結果を考慮して再評価された。JENDL-3の最終版では、再評価値が採用されている。
高橋 亮人*; 佐々木 泰裕*; 前川 藤夫*; 杉本 久司*
JAERI-M 89-214, 58 Pages, 1989/12
中性子遮蔽材及び炉構造材元素として重要なCa,Mn,Co,Wについて、14MeV中性子入射に対する中性子放出二重微分断面積が阪大オクタビアンのTOF分析装置を用いて測定された。散乱角度は15から160にわたり16点である。二次中性子エネルギー範囲は0.5MeVから15MeVである。統計精度・エネルギー分解能ともに良好なデータが得られた。評価データ(ENDF/B-IV,JENDL-3T)との予備的比較が行われた。その結果、Caについては、低エネルギーではENDF/B-IVの過大評価がみられるが、高エネルギー側では実験値を良く再現している。Mnについては、JENDL-3Tは放出スペクトルをかなり良く再現しているが6~13MeV領域で少し過小評価となっている。Coについては、ENDF/B-IVは313MeVで放出スペクトルを大きく過小評価している。Wについては、ENDF/B-IVのデータは実験とスペクトルパターンが全く一致しない。
高野 秀機; 金子 邦男*
JAERI-M 89-147, 76 Pages, 1989/10
JENDL-3T核データより70群高速炉用群定数セットJFS-3-J3Tを作成し、1次元ベンチマーク計算及びZPPR-9とFCA-IV-2炉心の解析を行った。その結果は次のように要約される。実効増倍係数はPu炉心で0.6%過小評価、U炉心で2%過大評価である。中心反応率比については、/は実験値と一致が良いが、/と/は過大評価である。ドップラー及びNa-ボイド反応度は実験値との一致が良い。更に反応率分布はJENDL-2でのC/E値の半径方向依存性を改善する傾向にある。JENDL-3Tの改良版JENCL-3T/Rev.1のベンチマーク・テストの結果は、JENDL-3Tよりも良い核特性予測を示した。